日経平均株価上昇 保険にどのように影響する?

日経平均株価上昇 保険にどのように影響する?

日経平均株価が「7万円」という驚きの高値をつけ、大きな話題になっています。
株価が上がると、企業の業績が良くなってお給料が上がったり、世の中の景気が明るくなったりするプラスの影響が期待できます。その一方で、物価が上がる「インフレ」が進み、お金の価値が目減りしてしまう心配も出てきます。

この記事では、日経平均株価上昇が、どのように保険選びに影響するか、メリット・デメリットと検討すべき保険について解説したいと思います。

目次

日経平均株価ってなに?

ニュースでよく耳にする「日経平均株価」。これは一言でいうと、日本の株式市場の「元気度」を測るバロメーターのようなものです。
東京証券取引所(東証プライム)という大きな市場に上場している会社の中から、日本を代表する225社を日本経済新聞社がピックアップし、株価を計算して平均を出したものです。みんなが知っている超有名企業の株価がベースなので、「いま日本の景気がいいのかな?悪いのかな?」を知る一番の目安になります。

「7万円」を突破のはなぜ?

2026年6月18日に歴史上初めて「7万円」の大台を突破するという、大きなニュースとなりました。この株高には下記のような理由があります。

  • AI革命への期待:半導体関連をはじめとする「AI関連銘柄」への強い買いが続いており、全体相場を強力に押し上げた。
  • 地政学リスクの緩和と資源安:中東情勢を巡る戦闘終結の兆しや、アメリカとイランの合意進展により、原油価格が下落。これによりインフレ懸念や経済への悪影響が和らぎ、投資家のリスク許容度が大きく改善した。
  • 日本企業の構造改革:日本企業の稼ぐ力が強まり、過去最高益を更新する企業が相次いだこと、また東証による株価を意識した経営改善の要求が実を結んだことが評価された。

日経平均株価上昇と生命保険の関係

一見すると、株式市場の動きと「万が一の備え」である生命保険は無関係に思えるかもしれません。しかし、これらは「インフレによるお金の価値」「運用の仕組み」を通じて深く結びついています。

株価が上がっている時期は、世の中のモノの値段も上がる「インフレ」が同時に進んでいるケースがほとんどです。インフレが起きると、現金の価値は相対的に目減りしてしまいます。
従来の生命保険の多くは、加入時に将来もらえる保険金(満期金や解約返戻金)の額が決まっている「定額保険(固定金利型)」です。株高・物価高の局面では、何十年後かに受け取る定額の保険金だけでは、将来の生活費をカバーしきれなくなるリスクが生まれます。

そのため、株価の上昇は「従来の保険のまま固定していて大丈夫か」「株式市場の成長を味方につけられる保険を選ぶべきか」という、生命保険の選び方そのものに大きな影響を与えているのです。

また一方で、株価の上昇は、生命保険会社が保有する株式の評価額を押し上げ、含み益の増加や財務体質の強化をもたらします。
これにより、保険会社は安定した利回り確保が可能となり、新たな保険契約に適用される「予定利率」が引き上げられやすくなり、結果として契約者の保険料が割安になる傾向があります。

日経平均株価上昇による、保険加入・見直しのメリット

この株高局面で保険の加入や見直しを行うことには、以下のようなメリットがあります。

「変額保険」で資産を増やせる

投資信託の仕組みを取り入れた「変額保険」や「外貨建て保険」に加入した場合、絶好調な株式市場の恩恵をダイレクトに受けることができます。運用の成果次第で、将来受け取れる解約返戻金や満期金が大きく膨らむ可能性が高まります。

変額保険とは…
払った保険料の一部を、保険会社が私たちの代わりに「投資信託」などで運用する保険です。運用の成果によって、将来もらえるお金が「変動」します。一番の特徴は、「投資をしながら、万が一の死亡保障もついている」という点です。
もし運用がうまくいかなくても、亡くなったときに家族が受け取れる「死亡保険金」には最低保証(基本保険金)があるため、一瞬でゼロになる心配はありませんが、運用の成果がダイレクトに跳ね返るため、株価が大きく下がったタイミングで解約してしまうと、元本割れリスクがあります。

インフレに負けない資産形成ができる

株価の上昇に合わせて資産を増やすアプローチを取ることで、物価上昇によるお金の目減りを防ぐ(インフレヘッジ)ことができます。保障を持ちながら、効率的な貯蓄を両立させることが可能です。

最適な「保障と投資」のバランスに再調整できる

すでに投資信託や株の保有資産が増えている人は、万が一の際の必要保障額(遺族に残すべき金額など)が少なくて済むようになっている場合があります。保険を見直して過剰な保障を削れば、浮いた保険料をさらに資産運用や生活費に回すことができます。

日経平均株価上昇による、保険加入・見直しのデメリット

メリットのある一方で、勢いのある株高局面だからこそ注意しなければならないデメリットやリスクも存在します。

「高値掴み」による元本割れのリスク

株価が7万円という歴史的な高値にある時に変額保険などに加入すると、その後市場が一時的に暴落・調整局面に入った場合、スタート直後に大きな含み損を抱え、元本割れしてしまうリスクがあります。

固定金利型(定額保険)の魅力低下

世の中の金利がまだ十分に上がっていない場合、今あえて「固定金利の積立保険」に長期で加入してしまうと、低い利回りで資金が何年もロックされてしまいます。結果として、インフレに置いていかれることになります。

仕組みの複雑さと手数料(コスト)

株高局面で魅力的に見える変額保険や外貨建て保険は、一般的な掛け捨ての保険に比べて仕組みが複雑です。また、保険会社に支払う関係費用や信託報酬などの手数料がかかるため、自分で直接つみたてNISAなどを行う場合よりもコストが高くなる場合があります。

株高局面で保険に加入すべき人、見直すべき人

世の中の株価や物価が大きく動いている今、あなたの保険は今のままでよいのか心配になる方もいるかと思います。
下記に当てはまる方は、保険を検討をしてみましょう。

保険の新規加入を検討すべき人

次ような人は、株高局面の恩恵を受けられる「変額保険」や、金利上昇に強い「外貨建て保険」などを検討してみてもよいでしょう。

  • 銀行の預貯金口座に、しばらく使う予定のないお金が眠っている
  • 新NISAなどは満額(または自分のできる上限まで)やっていて、さらに別の場所でも資産運用をしたい
  • 万が一の死亡保障を準備しながら、将来のための貯金も同時に進めたい
  • 物価上昇(インフレ)に負けないよう、お財布の価値を守る対策をはじめたい
  • 10年〜20年以上、途中で解約せずにコツコツとお金を積み立てる自信がある

加入している保険を見直すべき人

今の保険がインフレで目減りするリスクがない人、または自分で資産運用ができている人は、保険の保障をスリムにできる可能性があります。

  • 10年以上前に加入した「満期金が決まっている積立保険」に入りっぱなしである
  • 保険ショップなどで勧められるまま加入し、自分の保険が「定額」か「変額」か分からない
  • ここ数年で新NISAや株を本格的にはじめ、個人の投資資産がかなり増えてきた
  • 結婚、出産、転職など、ここ最近でライフステージに大きな変化があった
  • 毎月の保険料の負担が重く、本当はもっと新NISAや投資信託に現金を回したい

プロの意見を聞いてみよう

ここまで、株高が保険に与える影響やメリット・デメリットをお伝えしてきましたが、「結局、自分の場合はどの保険が合っているんだろう?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

特に、歴史的な高値がついている今の時期は、スタートするタイミングや商品の選び方にちょっとしたコツが必要です。知識がないまま一人で決めてしまうと、思わぬところで損をしてしまうリスクもあります。株価も物価も動いている今だからこそ、保険の見直しはスピードと正確さが命です。「我が家にとっての正解」を知るために、お金のプロの力を借りてみましょう。

まとめ

日経平均株価が7万円を突破したというニュースは、単なる投資家たちのお祭り騒ぎではなく、私たちの大切なお財布や、将来の資産防衛のあり方を見直すための重要なサインです。


株価と物価が上がるこれからの時代は、「ただ現金を預貯金や固定の保険に預けておくだけ」の選択にはリスクが伴います。今のタイミングで保険を見直す際は、万が一の安心を確保しつつ、株高の恩恵を受けられる「変額保険」などを賢くポートフォリオ(資産の組み合わせ)に組み込むのが大きなポイントとなります。
ただし、株価が高値圏にあるからこそ、リスクの分散や手数料の確認を怠ってはいけません。ご自身の年齢、家族構成、そして「どれくらいのリスクを取れるか」に合わせて、保障と運用のベストバランスを見つけていきましょう。

監修者プロフィール

川﨑 謙也
2024年度MDRT/FP技能士/トータル・ライフ・コンサルタント/上級相続診断士

外資系生命保険会社を経て、トータルライフコンサルンタント(生命保険協会認定FP)や上級相続診断士などの資格を有し、幅広い知識を持ち合わせるFPとして活躍中。 様々な年齢層を対象に、年間約200世帯ほど面談を行なっている。お客さま一人ひとりのペースに合わせて理解を進めていただくことを大切にしている。

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