収入保障保険を検討する際、どんな基準で商品や保障内容を選べば良いのかが分からない・・という方は少なくないと思います。
そんな方に向けて、ここでは「収入保障保険の選び方」について、保険初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
もし保険についてあまり詳しくなく、収入保障保険を選ぶための知識が足りていないと自覚している方は、是非このページを読んでみてください。
目次
【ポイント1】保険料はしっかりチェックしよう
収入保障保険は家計を支える働き手(被保険者)が死亡・高度障害状態となった時に、満期まで毎月年金が支払われるようになるという掛け捨ての死亡保険です。
基本的に収入保障保険はこのようなシンプルな保障内容で、なおかつ各社とも内容に大きな違いがありません。
ですが、保険会社によって保険料が多少異なるため、各社の保険料をしっかりとチェックし、近い条件で比較して少しでも安いところを選ぶのが良いでしょう。
がん保険などでは会社によって保障内容が大きく変わるため、比較するのがかなり大変になってきます。
ですが収入保障保険は主契約の内容がかなり似ているため、安い保険料の会社を探しやすくなっています。
それでも保険初心者の方にとっては少し手間がかかるかもしれませんが、この少しの手間で今後数十年間の保険料が変わってきますので、各社の保険料は加入前にしっかりチェックしておくのが良いでしょう。
【ポイント2】健康体割引があるかどうか
収入保障保険の中には「健康体割引(非喫煙者割引)」が用意されているところもあります。
この割引制度は健康であればあるほど保険料が安くなるという仕組みになっているため、もしもタバコを吸わず、健康体であるなら、健康体割引が用意されているところに加入するのが良いでしょう。
健康体割引がないところよりも、かなり安い保険料で加入できるはずです。
ちなみに、健康体割引は会社によって条件が異なります。
詳しく知りたい方はその会社のホームページを見て確認して欲しいのですが、大まかな例を挙げるなら以下のような条件をクリアする必要があります。
これらの条件を全て満たす場合、健康体割引がある会社に加入することでかなり保険料を安くすることができるという訳です。
ただし、これらの条件を1つ、または複数満たすことができない場合、満たさない数に応じて保険料はだんだんと高くなってしまいます。
特に全て満たさない場合の保険料はとても高くなってしまうため、無理して健康体割引が用意されている会社に加入するのはお勧めしません。
収入保障保険の中には元々健康体割引が用意されていない会社もあり、健康条件を満たさない方ならそちらの方が安く加入できる可能性があります。
そのため、健康条件を1つ、または複数満たさない場合は、健康割引が有る会社と無い会社、それぞれの保険料を比較したうえで検討するのが良いでしょう。
【ポイント3】満期(保険期間)はいつにするべきか
収入保障保険は満期(保険期間)をいつにすれば良いのか、分からずに迷ってしまう方も少なくないかと思います。
これについて、基本的には以下の2通りのパターンを知っておくと良いかと思います。
子供が独立・就職するまでは生活費・学費共に必要額が高くなるため、この時期までは保障は欲しいところです。
また、子供が独立するまでの保障であれば、契約者の年齢にもよりますが満期を早い期間に設定することができ、保険料を抑えることができるのも魅力です。
ただし、例えば配偶者が50歳の時に子供が独立したとして、それから年金が貰える歳である65歳までの保障は用意されていないため、ある程度の貯蓄がある家庭でないと不安要素が強い選択となります。
反対に、配偶者が65歳になるまでを満期とすれば保障が切れる心配がなくなるため、十分な貯蓄がない家庭の場合はこの期間を満期とする方が安心感が強いと言えます。
ただし、子供が独立するまでよりも保険期間が長くなってしまいがちなので、保険料が高くなるという点は覚えておきましょう。
満期の時期については以下のページで詳しく解説しています。
収入保障保険への加入を検討する際、迷うことの一つに「保険期間は何歳までにすべきか」という点が挙げられます。 保険期間の長さによって月々の保険料は変わってきますので、出来るだけ無駄な保障期間を少なくして保険料を安くしたいと考えるのは当たり前と言えます。
【ポイント4】最低支払保証期間は何年にするべきか
最低支払保証期間は保険会社によって選べる範囲が異なりますが、大体1年~5年の間で選択できるパターンが多いです。
そして期間が長いほど保険料は高くなるという特徴があります。
この最低支払保証期間を何年にするべきなのかで迷う方も多いと思いますが、基本的には短くても特に問題はないでしょう。
例えば配偶者が65歳になるまでを満期とした場合、満期後にすぐに老齢年金を受け取れるため、最低支払保証期間が短くても特に問題は無いでしょう。
また、子供が独立するまでを満期とした場合ですが、このパターンは経済的に余裕がある家庭にお勧めなので、最低支払保証期間が短くてもやはり問題はないと言えます。
ということで最低支払保証期間については、一番短い期間にしても特に問題はありません。
ただし、家計が厳しいので保険期間を短くしているため、最低支払保証期間は長くしておきたい・・という家庭もあるかと思います。
その場合は、家計が許す範囲で長くすることも検討してみてください。
【ポイント5】年金月額はいくらが良いか
年金月額をいくらにするかは、収入保障保険を選ぶ際に最も迷うべきポイントになるかと思います。
これについては家庭の状況(子供の数・年齢、持ち家の有無、夫の給料、妻が就労状況など)によってベストな年金月額は変わってきますが、仮に4人家族(子供2人)で都心近郊にアパートを借りることを想定した場合、以下の年金額は必要になるかと思います。
自営業の場合は公的保障が会社員よりも弱いため、その分だけ必要額が高くなる点はご注意ください。
この計算結果について、どのような条件でシミュレーションしたのかを詳しく知りたい方は、以下のページで詳しく解説していますので、ご覧いただけたらと思います。
大黒柱に万が一が起きた際に、毎月年金を受け取れるようになるのが収入保障保険。 安い保険料と理にかなった保障内容から、とても人気が高い保険ではありますが、これから加入を検討している方の中には肝心な年金月額をいくらにするべきかで迷っている方も少なくないのではないでしょうか。
【ポイント6】保険金の受取方法の種類を調べておこう
収入保障保険は保険金の受取方法として「年金受取」が代表的ではありますが、他にも「一括受取」や「一部一括受取」を選べる保険会社が多くあります。
年金受取を目的に加入した場合でも、急な病気や子供の入学金などでまとまったお金が必要となることもありますので、受取方法は多数用意されている方が安心できると言えます。
ちなみに、多くの保険会社ではこの3種類の受取方法が用意されていますが、一部一括受取が用意されていない会社もありますので、その点は保険選びの際に注意して見るようにしてください。
【ポイント7】余計な税金がかからない契約にしよう
契約者、被保険者、保険金受取人を誰にするかにより、税金の種類が変わってきます。
中には多くの税金を支払うパターンもあるため、加入する際は税金がお得になるような契約にするのが良いでしょう。
収入保障保険の場合、基本的には夫が契約者と被保険者となり、妻が保険金受取人になるパターンが多いと思います。
この場合、税金の種類は「相続税」となり、最も税金を安く済ますことができます。
特別な事情がない限り、この形で契約したいところです。
最も税金が高くなるのは契約者と被保険者、保険金受取人が全て違うパターンです。
例えば契約者を妻、被保険者を夫、保険金受取人を子供にした場合は「贈与税」となってしまい、かなり高い税金がかかってしまいます。
子供に遺したい気持ちも分かりますが、よほどの理由が無い限り、このパターンでの契約は避けた方が無難と言えるでしょう。
まとめ
今回は収入保障保険の選び方について解説してきました。
各項目を参考にすることでかなり選びやすくなるはずですので、是非とも役立ててみてください。
ただし、年金月額については各家庭の経済状況や子供の数などによって変わってくるため、臨機応変に決めていただけたらと思います。